伝音のWEBサイトへようこそ
伝統音楽普及促進事業実行委員会(略称:伝音)は、学校教育の場での伝統音楽の教育を活性化させることによって、将来の伝承者や理解者を増やし、日本の伝統文化に関心を持ち、豊かな感性を身につけた人材の育成を目指しています。実演家(主に能楽師)と教員,さらには教育行政関係者、教育委員会、教員養成課程を持つ大学の教員等が一体となって事業を進めることにより,伝統音楽を教える立場にいる人の伝統音楽に対する理解を深めるとともに,学校教育を通じて,若い人が伝統音楽を身近なものと感じることができるように、次世代の伝承者や理解者を育む環境を醸成することを目的としています。
このWEBサイトでは、我々の活動経験から導き出した指導ノウハウを元に動画教材を制作し教育現場に向け配信しています。
物語を学ぼう
このWEBサイトでは、「船弁慶」とよばれる物語を題材として、子ども達が学べるように作られています。まずはこの下の3つの動画を観て「船弁慶」という物語を知ってみましょう。
①絵本で学ぼう
船弁慶の物語の後半のあらすじを絵本にした動画です。能舞台で演じられる情景を絵として表現しています。
[船弁慶 物語] 昔々の物語。今から840年近く前、源氏と平家が戦っていた時代。平家を破って、大きな勝利を得た源義経は、手柄をほめられることもなく、お兄さんの源頼朝に追われる身となりました。京都を逃れて、大阪の港に着いた時、家来の武蔵坊弁慶は、これからのつらい旅を考えて、義経の恋人の静御前に、京都へ帰ることを提案します・・・
②舞台映像をみよう
絵本の「船弁慶」を観て物語のあらすじが分かったところで、次はほんものの舞台を動画にした映像を鑑賞して物語を楽しんでみましょう。実際の舞台で使われるセリフは古い言葉が多く、最初のころは聞き取りが難しいので、字幕を使って理解してみてください。
舞台では静御前とわかれた義経一行が、大物浦から出港し船で旅をしている最中に天気が悪くなり、船頭が櫂を使って波を鎮めようとする場面から始まります。
③五大明王って何?
比叡山で修行を積んだ僧でもある弁慶が、悪霊を退散させるために数珠をもみながら呪文を唱えると、海の上に次々と五大明王が出現します。舞台上ではそれぞれの明王を肉眼で観ることができませんが、この三井寺所蔵の五大明王像で、舞台上に浮かんでいるはずの五大明王のお姿を想像してみてください。源義経の命を狙い攻撃してくる平知盛の幽霊は、最後には中央に描かれた大聖不動明王の左手に持たれた索(ロープ)で捉えられ、その霊力を失い波間に消えていきます。
謡を学ぼう
日本の伝統芸能の全てに共通する学習方法は、「真似る」ことを重視しています。この「謡を学ぼう」では、基本のリズムからはじまり、次は一人で謡い、そしてリズム楽器の太鼓、最後はフルーケストラの囃子と一緒に謡える体験が動画を通じて行えます。自分の声の高さでお腹の底から声をだして「真似て」みてみましょう。
VRで能の体験をしてみよう
360度のVR(バーチャル・リアリティー)映像で、能を体験してみましょう。能楽堂をぐるっと見渡せるアングルや、弁慶の目線で舞台にあがったような体験ができます。また太鼓の奏者になった目線で太鼓の練習も体験できます。